10月と言えば秋祭りにハロウィン
そして今夜はフェスティバル
「ロシュホールの恋人たち」のあの二人組が
舞台やらスピーカーやらなんやらかんやら
いろいろ引き連れてトラックでやって来たぞ!
ダイアナ・ロスにブーツイ・コリンズ!
豪華絢爛なステージを想像するだけで胸躍る!
さあ、フェスティバルに向かおう!
楽しいフェスティバルに向かう電車内。胸躍る中、ヘッドフォンで聴くのに相応しい音楽とは?
ロック「フェスティバルに向かう電車内で聴く音楽プレイリストって、そんなん好きなフェスティバルの出演者に決まってまっしゃろ」
お浜「通常はそうかもしれませんが、気分を高めるためにあえて別の音楽を用意するんです。テーマとしては、夜に向かう街で何か楽しいことが始まる予感です。次回からは、エレクトロステージとファンクステージでフェスティバルが始まりますよ(笑)」
ロック「ダイアナ・ロスとブーツイ・コリンズが登場するんでっか?」
お浜「想像だから誰でも登場します(笑)。ジェームスブラウンを呼んだってかまいませんよ(笑)。ステージだって、三ノ宮の大通りにどデカいステージをぶち立てます」
ロック「そんなフェス、世界中で神戸が一番ありえへんのとちゃいまっか?神戸祭りですら、夕方5時に撤収でっせ」
お浜「せめて想像だけでもやりたい放題するのです。祭りは夜通し続きます」
ロック「フジロックのテントサイトで、夜中の2時でも容赦なくプロレスの入場曲が鳴り響いて来た時は『頼むから終わってくれ!』って思ったけどな」
お浜「祭りが本当に終わらなかったら終わらなかったで大迷惑ですね(笑)。では、今回の曲目紹介に参りましょう」
1.ナイト・オン・ザ・プラネット/クリープハイプ
2.try/lagheads
3.your afection/平田志穂子
4.ワンダーウオール/ニイマリコ
5.異邦人/mono no aware
6.vitamin/south penguin
7.who’s your money on?/インヘイラ―
8.machinist/japanese breakfast
9.the super it/ステレオラブ
10.midnight dew/de de mouse、 ぷにぷに電気
1.ナイト・オン・ザ・プラネット/クリープハイプ
お浜「9月28日にシングル『愛のネタバレ』を発表したクリープハイプですが、この『ナイト・オン・ザ・プラネット』は去年12月に発売された6枚目のフルアルバム「夜にしがみついて、朝で溶かして』からの1曲になります。今年2月に公開された映画『ちょっと思い出しただけ』は、この曲がベースとなった映画でもあります」
ロック「クリープハイプってもっとロックな感じのバンドやと思っとったけど、この曲はロックというより洗練された都会的な感じやな」
お浜「『ナイト・オン・ザ・プラネット』は元々ジム・ジャームッシュという人の映画で、その影響が強く出てるんだと思います」
ロック「なるほど、確かに何か素敵な夜が始まりそうな粋なムードに溢れてまんな」
2.try(feat.kiki vivi lily)/lagheads
お浜「ラグヘッドとは現在のJ-POP〜JAZZ シーンにおいて、最も注目される若手実力派ミュージシャン男4人が結集したスーパーJAMPOPバンドだそうです。今年7月にシングル『drivin’』を発売しましたが、この曲は今年1月に発売された7曲入りのミニアルバム『what is ”lagheads"(ラグヘッドとは何ですか?)』に収録されています。シティポップぽい曲がメインですが、エッジの効いたハードな曲もあります」
ロック「軽快でポップなええ曲でんな。確かに、この『try』ちゅう曲もこれからええことが起こりそうな予感に溢れてまんな」
お浜「でしょ?どうやらバンドにボーカルはいないみたいですが、フェスで見たら気持ち良さそうですね」
ロック「でも、お浜はんのフェスには呼ばれてないんでっしゃろ?」
お浜「エレクトロとファンクという括りがあるのが残念でしょうがないですね」
3.your afection/平田志穂子
ロック「誰でんねんこの人?」
お浜「僕も知りません(笑)。ペルソナ4というゲームをしていたら流れて来たんです」
ロック「ゲームの挿入歌でっかいな?なんか、さっきのlagheadの『try』と似てまんな」
お浜「だから入れたんです(笑)。でもこのサビ、めくるめく素敵な夢とトキメキって感じでめちゃ良くないですか?」
ロック「めくるめく素敵な夢とトキメキでっか――なんかため息が出まんな」
4.ワンダーウオール/ニイマリコ
お浜「ニイマリコは、女性3人組バンド『HOMMヨ』のギターヴォーカルとして活動していたのですが、2020年HOMMヨの活動休止をきっかけにソロ形態の音楽活動を本格的に開始し、去年12月ファーストフルアルバム『The Parallax View』を発売しました」
ロック「くるりの『ワンダーフォーゲル』みたいな軽快な曲やと思って聴いとったら、『夜に爪がはがれてく』とか歌詞めっちゃ怖いでんな」」
お浜「『The Parallax View』には『心臓ぬき』とか『呪詛』とかいうタイトルの曲も入ってますからね。曲調が明るいのは2曲だけで、他の7曲は独特のムードに満ち溢れています。夏の夕暮れ、暗くて古い日本家屋で一人聴くと良いかもしれません」
ロック「こわ――」
5.異邦人/mono no aware
お浜「mono no awareは、2013年のデビュー4人組のギターポップバンドです。今年4月にはシングル『味見』を発売しましたが、この『異邦人』は去年6月に発売された4枚のフルアルバム『行列のできる方舟』の冒頭を飾る曲になります」
ロック「なんか、歩きながらクロールしたくなるような楽しい曲でんな」
お浜「歩きながらクロールですか(笑)。アルバム的には1枚目とか2枚目の方が、細野晴臣系ロックの系譜といった感じで良いかもしれませんが、『歩きながらクロール系』も悪くないですね」
6.vitamin/south penguin
お浜「続いても『歩きながらクロール系』です(笑)。south penguinは2014年に結成されたバンドですが、今はアカツカという人がサポートメンバーと共に活動しているようです。この曲は今年3月に発売されたセカンドフルアルバム『R』の冒頭を飾る1曲になります」
ロック「歩きながらクロールちゅうても、こっちは結構激しいでんな」
お浜「ですね。アルバムはトータル的に『OGRE YOU ASSHOLE(オウガ・ユー・アスホール)』みたいな感じで、深夜に見る夢というかそんな雰囲気のロックな曲が多いです」
7.who’s your money on?/インヘイラ―
お浜「インヘイラ―は2019年にデビューし、去年7月にファーストフルアルバム『イット・ウォント・オールウェイズ・ビー・ライク・ディス』を発売しましたが、なんとU2のボノの息子がボーカル&ギターを務めています」
ロック「声と歌い方がお父さんそっくりやな。曲調は布袋寅泰の『ダンシング・ウィズ・ザ・ムーンライト』みたいやけど」
お浜「そう言われたら似てますね(笑)。途中、エリッククラプトンの『いとしのレイラ』みたいに変調しますが」
ロック「そこがこの『who’s your money on?』のええとこでっしゃろ』
8.machinist/japanese breakfast
お浜「ジャパニーズ・ブレックファストは、リトル・ビッグ・リーグのミシェル・ザウナーによるソロプロジェクトで、去年6月に3枚目のアルバム『Jubilee』を発売しました。この『machinist』は、2017年に発売し高評価を受けた2枚目のフルアルバム『Soft Sounds from Another Planet』からの1曲になります」
ロック「キラめく都会の夜って感じで胸躍る曲でっけど、ユニット名の『日本の朝食』にはどういう意味があるんでっか?」
お浜「外国の響きのあるジャパニーズと、アメリカ的な響きのあるブレックファストの組み合わせが面白かったからとインタビューで答えています。どうやら、納豆と味噌汁が好きなわけではないみたいですね」
9.the super it/ステレオラブ
お浜「ステレオラブは、1990年にロンドンで結成されたオルタナティブ・ミュージックバンドですが、9月2日にレア音源をコンパイルした『switch on』シリーズの5作目を発売しています。この『the super it』は、『switch on』シリーズの4作目からの選曲になります」
ロック「まさにステレオラブ、としか言いようがない曲でんな」
お浜「ですね。2019年5月からライブ活動を開始していて、日本にも来る予定だったんですがコロナで延期となりました」
ロック「つくづくコロナはええ加減にして欲しいでんな」
10.midnight dew/DÉ DÉ MOUSE、 ぷにぷに電気
お浜「『Midnight Dew』は“2月に発売されましたが、極上のポップス/シティポップを作る”というコンセプトの元、ニューディスコ・ビートの上を流麗なストリングスが舞う流のシティポップ・サウンドと、妖艶なぷにぷに電機のボーカル/コーラスが重なりあうミディアム・ナンバーです」
ロック「DÉ DÉ MOUSEはいつぞやのフジロックのレッドマーキーで観たけど、キーボードの上に立つとか、キレッキレで凄いライブやったで」
お浜「DÉ DÉ MOUSE(デデマウス)は、2005年頃から活動を始めた遠藤大介によるソロプロジェクトで、どこか懐かしいセンチメンタルなエレクトロサウンドと民族音楽を基調とした不思議なエレクトリックボイスが話題となりました。現在は作風は少し変わり、デビューした当初の不思議な夢見る感じは薄れています」
ロック「昔老人ホームで勤めとう時、DÉ DÉ MOUSEの『サンセット・ガールズ・リミックス』のジャケットを夏祭りのポスターに使った思い出があるわ」
お浜「素敵なジャケットですもんね。もう一人のぷにぷに電機ですが、インターネット発のシンガーソングライター・音楽プロデューサーで、元はジャズシンガーだったようです。ジャズ・ボサノヴァ・ラテンなどの音楽をルーツに、いろんな曲を発表しています。どれも良いですよ」
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